パンデミック後の世界 10の教訓

2021-04-27

一般発売開始!】NISSAY OPERA 2021『ラ・ボエーム』(6/12,13上演 …

パンデミック後の世界 10の教訓 単行本(ソフトカバー) – 2021/1/7
ファリード・ザカリア  (著), 上原 裕美子 (翻訳)
NYタイムズ紙ベストセラー!
米アマゾン2020年トップ100冊の1冊! 同ノンフィクションベストブック!
2017年6月25日に自らのCNN番組で、世界的感染爆発はアメリカが直面する最大の脅威だとし、備えの遅れに対し警告を発した世界的コラムニストの著者が、その博識をもとに、パンデミック後の世界を理解するための豊富なヒントを示す。

世界的感染流行は歴史を書き換えるのではなく、加速させる。パンデミック後の世界は、多くの面で、私たちが既知として受け止めている世界のスピードアップ・バージョンとなっていくだろう。

国、企業や個人の生活はどう変わるのか? われわれは、急速に進む変化の時代にどう生きればよいのか ?

【目次】
序 章 コウモリ効果
LESSON 1 シートベルトを締めよ
LESSON 2 重要なのは政府の「量」ではない、「質」だ
LESSON 3 市場原理だけではやっていけない
LESSON 4 人々は専門家の声を聞け、専門家は人々の声を聞け
LESSON 5 ライフ・イズ・デジタル
LESSON 6 アリストテレスの慧眼――人は社会的な動物である
LESSON 7 不平等は広がる
LESSON 8 グローバリゼーションは死んでいない
LESSON 9 二極化する世界
LESSON 10 徹底した現実主義者は、ときに理想主義者である

今、新型コロナウイルスが猛威を振るっている。本書は、このパンデミックが今後、世界にもたらす変化を読み解く。国や企業のあり方、個人の生活、不平等の行方は? 「何らかのショックを受けた時、耐えるだけでなく、そこから学ばねばならない」と言う米国の著名コラムニストが、2021年以降を見通すためのヒントを示す。

以上は概要ですが、私が特に注目した断片を記しておきます。

遺伝的多様性の欠如は「免疫防火帯」を取り払う。

生物学者ロバート・ウオーレンス「工場式畜産場は最も危険な病原体が選び抜かれる最適な道だ」

同じくノーベル賞受賞生物学者「寿命の長期化は自然選択によって形成された範囲を超えている。人間は人間の生体軌道を変えてしまった。その変革はあまりにも大きく、もやや現代の人間は人工種である。動植物を押しのけ自分たちの生活圏を追及しているホモサピエンスの圧倒的支配力は他の動植物に対する最大の脅威であり、最終的にはウイルスの勝利にとってかわられるであろう」

「多くの人にとって受け入れがたい現実ですが、自然とは決して恵み深いものではありません。少なくとも自然は、人間を他の種よりも特別に繁栄させたいとは微塵も思ってはいないのです」



池内 響 ikeuchi hibiki

兵庫県姫路市出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。3年次に安宅賞、卒業時に同声会賞を受賞。東京藝術大学同声会新人演奏会に出演。同大学大学院修士課程音楽研究科声楽(オペラ)専攻修了。第60回瀧廉太郎記念全国高等学校声楽コンクールにて3位。第60回全日本学生音楽コンクール高校の部大阪大会にて奨励賞受賞。第25回宝塚ベガ音楽コンクールにて1位、併せて会場審査員特別賞受賞。第50回日伊声楽コンコルソ入選。第24回ABC新人コンサート最優秀音楽賞受賞。イタリアにて、第56回ヴェルディの声国際コンクール入選、第1回リリカ・スル・テヴェレ国際コンクールにて最高位、第20回リヴィエラ・エトゥルスカコンクールにて1位、第5回G.B.ルビーニ国際コンクールにて1位、第9回サリーチェ・ドーロ国際コンクールにて3位、第10回サルヴァトーレ・リチートラ声楽コンクールにて1位受賞。姫路市より第37回姫路市芸術文化奨励賞受賞。平成27年度には兵庫県芸術文化協会より坂井時忠音楽賞受賞。

なぜ池内響氏を紹介したかと云いますと、NHKラジオの早朝番組で同氏のコメントが放送されたからです。イタリアで新型コロナウイルス感染対策の徹底した都市封鎖に直面しその体験から柔軟に生きる力を体得した経験を語っておられます。

まずバリトン歌手の歌声は「高性能の楽器だ」と語り、この楽器を「前進はなくとも後退させない」努力を積み重ねたのです。
野外コンサートを重視したこと、次にリモートアート(ピアノ演奏は日本の仲間、歌手はイタリアで)をやってのけたのです。

その後、ロックダウンが解けて真っ先に帰国した池内氏は、音楽都市としてコンサートホールを持つ姫路市の音楽活動に注力したのです。

コロナと闘うのではなく、柔軟にアフタコロナの生活を追及したバリトン歌手の姿勢に感銘を受けました。


最後に私自身の闘病生活を簡単にご紹介します。

病名は「重症大動脈弁狭窄症」手術の方法は高齢のためカテーテルによる大動脈人工弁の装置(TAVI)でした。
まず検査の結果放置すれば平均余命は2年~3年と聞き選択の余地なく入院手術を受けることとなりました。

TAVIが受けられる病院は数少なく偶々家から30分くらいのところにありましたのでラッキーでした。1か月後では入院すら難しかったのです。

人工弁は歴史が短く一般的に言われる10年の実績がありませんので最長10年持てば満足です。カテーテルと云っても大腿部の太い血管から挿入するには切開が必要でそれも左右の大腿、頸動脈,両腕から点滴、検査等10に及ぶ針や挿管、当然全身麻酔、輸血の準備など予想以上の大変さでした。

ICUから出て検査の結果成功したと聞かされホットしました。主治医のほか10名に及ぶチームで対応したと聞き、医師の努力をこれ以上求めることは出来ないと思いました。退院後のリハビリは当然必要で体が自由に動けるようになるまでは相当期間かかるでしょう。もちろん自助で努力します。

この年になると理想的な予後は期待しても無理で、すべて次善の策の選択を如何に実現するか。できることはより正確な情報を選択して柔軟に対応していく。感染対策も同様だとつくづく考えた次第です。