最近感染者数が激減してきている。これは正しい数値だろうか?
世界の先進国の検査件数と比べてみた。幸いにもアワー・ワールド・イン・データーから世界各国の最近の数値が発表された。
検査の内訳はPCR+抗原検査またはPCRのみで、6月1日現在の一週間平均(1000人当たり)の数値だ。

これを見ると先進国の検査数は1000人当たり20~25人だ。
日本はと云えば、なんと1人以下だ。

日本で先進国並みの検査をしたらどうなるか計算してみた。あるべき検査数は1000人当たりに人口を当てはめると東京都で34000人の検査をしなければ先進国並みとは言えない。全国で言えば1日平均31万人の検査をしなければ信頼のおける感染者数とは言えない。

東京都では最近の検査数を拾い上げると7000~8000だ。
先進国の4分の1しか検査していないことになる。これをもって緊急事態宣言の解除とかオリンピック開催の議論をするすること自体ナンセンスだ。

気になるのはマスコミがこの矛盾を知っているにもかかわらず、わざと無視する態度をとっていることだ。
今まではこの問題によるデメリットが少なかったので重要視されなかったが。今は状況が変わって決して無視できない事態となっている。

2つの重要な要素が考えられる。一つは感染力の強い変異株の出現だ。もう一つは東京五輪の強行の動きだ。検査数を少なくして感染者が減ったというまやかしは、世界的流行期を迎える7月以降は致命的な障害となるだろう。

もちろんCt値についての影響もわかってはいる。Ct値はPCR検査の濃縮回数が少ないほどスーパースプレッダー(ウイルス量を多く保有する感染者)の危険性が増すことは先の投稿でも述べたところだ。


この動画を紹介して、今日の投稿を締めくくる。