世田谷区説明資料より

最近のコロナ事情、注目点(目次)

1.未だに遅れている検査体制
2.ワクチン供給混乱の原因
3.ブーメラン現象

1.についてはこれを解明する有力な情報を得た。
佐藤章氏(元朝日新聞記者)の信頼できる詳細な調査報道だ。
さすが元新聞記者だけあって情報源や情報の質もしっかりしている。

この投稿の末尾に動画を掲載しておくが、何故検査体制がいつまでたっても未熟なのか何がそれを妨げているのかこの動画で明らかになるだろう。

東京五輪が開催されると検査数が少ないのに感染者数の増加率が高い現象が顕著になっている。7月26日の東京都の報告を見ると検査数4796(通常の約半数)に対し感染者数は1763となっている。

TBSラジオ、今朝の森本毅郎スタンバイでは「五輪期間は感染者数を少なく見せようとしていると見られても仕方がない」と云われるほど異常なデーターだ。

2.ワクチン供給がここのところにきて、自治体から「梯子を外された」との不満が続出。
首相が9月~10月までに「全国民にいきわたるように」とハッパをかけたは良いが、いざ自治体がそれを受け急速に接種能力を上げたにもかかわらず供給が間に合わない=「梯子を外された」との不満につながっている実態を東京都世田谷区を例に報告している。

この根本原因はデリバリーの根源となる接種情報が一元化されず、3つのルートがバラバラで個人の接種情報が連結されていない事、このような初歩的 欠陥が放置されていることにあり、政府の責任だと断言出来る。

この問題については冒頭の画像をご覧いただきたい。

3.以上二つの問題提起は相互につながっており、前の投稿でも述べたようにブーメランの
様相を呈している。つまり1.が起因して皮肉にも2.の供給不足が発生すると云った困った問題だ。検査数過少<感染者数の実態を過少報告<ワクチン供給の優先順位が下げられる。

今世界的に変異種が蔓延し、特に変異株に比較的有利なワクチン(mRNA)に需要が集中しファイザーとモデルナが供給不足となっている。

しかしこのような矛盾はいつまでも続けられるわけはなく、デルタ株の蔓延は嫌でも検査を増やさざるを得なくなり、結果的には感染者数の爆発的増加となり、これが五輪とは無関係と云えなくなるだろう。政治的思惑が崩れるのは時間の問題だ。

自己防衛を怠らず、テレビを見て五輪を楽しむのも「ありかなー」とも思わされる。

デルタ株が流行の主流となりエアロゾル感染がその現実となった今、三密対策は古くなりクラスター対策や濃厚接触者対策も現実に合わなくなってきているにも拘らず、依然として在庫消化の抗原検査にこだわり、精度の高い自動PCR検査の活用に抵抗している利権構造を余すことなく スッパ抜いている貴重な報告をご紹介する。


なぜ日本のPCR検査は増えないのか?なぜ未だに空港でザルの抗原検査を使うのか?遂にその答えが明らかに!元朝日新聞記者ジャーナリスト佐藤章さんと一月万冊


児玉氏資料より

[東京 20日 ロイター] – 東京五輪に参加する各国の代表団や運営スタッフが来日するのに伴い、新型コロナウイルスに感染する五輪関係者が増えている。大会組織委員会によると、20日までに計71人の陽性が確認された。うち40人が国内在住、31人が海外から来日した関係者。

 7月20日、東京五輪に参加する各国の代表団や運営スタッフが来日するのに伴い、新型コロナウイルスに感染する五輪関係者が増えている。これまで判明している選手など大会関係者の感染状況は以下の通り。

●7月20日
大会組織委員会によると、五輪関係者9人の陽性を新たに確認。うち1人は海外から来日した選手村滞在の選手。共同通信によると、国内に住むボランティア1人の陽性も初めて確認された。

●7月19日
チェコのオリンピック委員会によると、選手村に滞在する男子ビーチバレーの同国代表オンドレイ・ペルシッチ選手が検査で陽性になった。26日の試合に出場予定だった。
大会組織委によると、この日は3人の五輪関係者の陽性が確認された。うち2人は海外から来日した大会関係者とメディア関係者で、14日間の検疫期間中だった。もう1人は組織委のスタッフ。

●7月18日
南アフリカのサッカー協会によると、男子の南ア代表チームの選手2人とスタッフ1人が感染。21人が濃厚接触者と判断された。代表チームはすでに東京に滞在しており、22日に日本代表と対戦する。
大会組織委によると、この日は南アの3人を含め五輪関係者計10人の感染が確認された。

●7月17日
東京・晴海の選手村に滞在する五輪関係者の陽性が初めて確認。大会組織委は詳細を明らかにしていないが、選手ではないという。この日は五輪関係者計15人の感染が確認された。

●7月16日
豪オリンピック委員会によると、男子テニスのオーストラリア代表、アレックス・デミノー選手が来日前に陽性判明。
組織委によると、来日後14日間の検疫期間中だった大会関係者1人が陽性。組織委の関係者3人も陽性が確認された。

●7月15日
女子7人制ラグビーのケニア代表チームの選手8人が濃厚接触者と判断される。日本へ向かう飛行機の同乗者が陽性。
男子バスケットボール米国代表ブラッドリー・ビール選手が、東京五輪に不参加。コロナの安全プロトコールに入ったため。
来日後14日間の検疫期間中だった選手が陽性。大会関係者1人、さらに大会組織委員会のスタッフ4人が感染。

●7月14日
ロシア通信によると、同国女子ラグビー選手団のスタッフ1人が陽性となり、チームメンバーが2日間隔離。合宿地の福岡県宗像市によると、1人が入院したが、他のメンバーは濃厚接触者に当たらないと判断された。
難民選手団の1人が陽性。カタールのドーハで判明し、選手団は来日を遅らせた。
7人制ラグビーの南アフリカ代表21人が、濃厚接触者と判断され全員隔離。日本に向かう機内の同乗者が陽性となったため。

●7月4日
ボート競技のセルビア選手団の1人が陽性。到着した東京の羽田空港の検査で判明した。残りの4人は濃厚接触として隔離された。

●6月23日
大阪府泉佐野市で合宿するウガンダ選手団のうち、選手1人が陽性。

●6月20日
千葉県の成田空港に到着したウガンダ選手団のうち、コーチ1人が検査で陽性となり隔離。残りのメンバーはバスで合宿地の大阪府泉佐野市へ。

*五輪組織委が感染者の国籍などを開示していないため、各国からの情報と重複するケースがあります。


以上の情報は、ほんの序の口で今後五輪開会後この種の混乱はさらに続くものと推察されます。この混乱の中で公正な試合が担保されるか、はなはだ疑問です。トヨタが五輪にかかわるPRから撤退したことはイメージダウンを避ける賢明な選択だったと思われます。

変異株が問題をさらに難しくしていること、大会組織委が正確な情報提供を避けていること、この期に及んで検査数が一向に増えていないこと、大会組織委・政府ともに”Yattafuri"や建前主義に偏りすぎていることなどが背景にあり、事態は悪化の一途をたどっています。
第2次大戦末期の日本の軍部の悪あがきを連想させられます。

皮肉にも結果がこれほど不透明でありながら、素人でも結末を容易に言い当てることができるこの不思議な現象は、初めての経験です。

最後にこれを見れば私がくどくど解説するまでもなく、ご視聴いただければすべてのもやもやが晴れるでしょう。