Googleが「COVID-19感染予測日本版」をリリースしました。日本国内の COVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の感染の広がりについて、都道府県別で予測を示しています。予想対象期間は、予測開始日から起算して将来 28 日間で、国レベルの予測は都道府県別の予測値を足し合わせて表示しています。これは、医療機関や公的機関を始めとする COVID-19 の影響を受ける組織が、今後に向けてより適切な対処を検討・準備する上で手がかりとなる情報の一つとして利用されることを目的に公開しています。

特徴は、予測の基礎となるモデルに偏りがないことです。
● 『東洋経済オンライン「新型コロナウイルス 国内感染の状況」制作:荻原和樹』データセット。
● Google コミュニティ モビリティ レポート
● Covid-19 World Symptom Surveyその他のデータ:
● 厚生労働省オープンデータ
● 日本政府の非常事態宣言の発表、2020 年(首相官邸が発表した通知)
● 日本統計年鑑
● 国勢調査
● Handbook of Health and Welfare Statistics
● 病床オープンデータ
● 医師・歯科医師・薬剤師統計
● 国立感染研究所感染症情報センター
● 国民生活基礎調査
● 国税庁 統計情報・各種資料
● 国民健康・栄養調査報告
以上の資料を予測モデルにAIを駆使して反映させており、決してセンセーショナルな内容ではありません。どちらかと云えば非常に控えめで地味な予測と云えます。まずURLを下記いたします。
https://datastudio.google.com/reporting/8224d512-a76e-4d38-91c1-935ba119eb8f/page/ncZpB

ダッシュボードの最初に出てくるデーターは2020/11/19から2020/12/16までの期間の感染予測です。
この期間の全国感染死亡者数は701人、陽性者数は68,894人となっており、グラフを見ると11月22日にピークを記録しその後12月初めにかけて一旦スローダウンするが、12月16日には再びピーク(一日3000人)に達すると云う予測です。

この予測はグラフを見れば分かりますが、週の移動平均値を重視しているため日々のばらつきを吸収し正確にトレンドをつかんでいることが分かります。そして次の期間予測(12月17日以降)は相当シビアな予測となることが読み取れます。

私が注目した点は「人口100万人当たりの累計予測」です。
これを見ると東京都と北海道がトップクラスでその予測数はほとんど差がないと云うことです。加えて東京都、大阪府は近隣府県に感染をばらまいている姿がはっきり見えて来ます。

さらに、東京・大阪・札幌などの都市部と秋田・島根・香川など人口密度の大きな差が、100万人当たりの死者数・陽性者数に大きな差異をもたらしていることが明らかで、日本列島は感染対策を一律に行うべきでないことも示唆しております。

第3波急拡大、コロナ最新知見とこの冬を乗り切る戦略

これから感染症対策をどうするべきかと云う問題にタイミングよく「第3波急拡大 コロナ最新知見とこの冬を乗り切る戦略【児玉龍彦×金子勝 新型コロナと闘う】20201118」動画がUPされました。

参考までに、視聴者のコメントを抜き書きしておきます。
● 日本がいかにだめな国か、政府もマスコミも、それらを支持する国民も。それをしっかりと科学的にわからせてくれるこの動画を1人でも多くの人が見てくれることを願う。
● 新型、新型へと改変しているウィルス、この教授の説明が最も納得できる。
● いつも感心するが、児玉先生が出してくる資料は新しくて質が高い。しかもビジュアル。なぜ政府のコロナ分科会の連中はこういう資料を作って説明ができなのだろう。しかも言ってることはあいかわらず3密避けろだのマスクを着けての飲食の仕方。国民をまるで小学生扱いで精神論ばっかし。


 

新型コロナウイルスの感染拡大の実態、ワクチン、変異の科学的分析など、関心の深い問題について情報収取を進めてまいりました。この中で政治的要素はなく、純粋に科学的なアプローチをした動画を見つけましたのでご紹介します。
末尾の画面は「緩和院長」の動画ですが以前からフォローしていましたが今回の動画は表記のテーマに対する重要な回答の一部となると考えます。その概要を下記しますが、できれば動画の視聴をお勧めします。

欧州で大流行の変異した最新型コロナ その感染力やミンク、日本との関係を独自分析

ヨーロッパでの感染拡大において優勢となっている変異について感染力や重症化などを詳しく解説。ミンクでの突然変異や日本で流行っている型なども情報提供します。 医療の正しい情報を医師が専門的に解説する学術的な内容です。

● ネクストストレンジによると11月12日現在で新型コロナウイルスの変異は累計3322に及ぶ。更に1日70件の変異が生じている
● 変異は5つのクレード(グループ)にまとめられている。同グループ内の変種は大きな差はなく抗体の差異は少ない。
● 人からミンク、ミンクから人への感染が出てくると、大きな変種を生むと云う警戒は避けられない。
● 欧州は20AEU1・2,米国は20C、日本は20Bと云うクレードに分類される。
● 欧州は20AEU1・2は、D614G(変異の性質を示す指標)で、武漢型 の10倍の感染力を持っている。
● 20C、20Bの感染力はまだ科学的には解明されていない。

「11月12日現在で新型コロナウイルスの変異は累計3322に及ぶ」と聞き驚いた。しかしクレードの解説で少し安堵したが、いずれにしても変異についての認識が甘かったと気付かされた。

狭い道路を車でアクセルを踏み進み、通行人に注意して歩けと云っている珍現象

TBSラジオで耳にした言葉だが「いい得て妙」とはこのことだと思いました。
GoToキャンペーンを強行し、ヒトの動きを加速させ、政府高官はまだGoToを進路変更するつもりはないと云い、IOCのバッハ会長が来日、東京五輪強行実施が合意されるなどブレーキの壊れた車の行く先が懸念されます。アンダーコントロールと事実に反する発言で誘致に成功した安倍元首相が奨励賞を受けたのも何かの皮肉だと思わざるを得ませんでした。

自助を求める政治に対しては、「頭を抱えてしゃがみ込む」ような、いわゆる自助でなく、科学的な情報を集め自分で考え身を守る行動が必要だと思います。

例えばマスクにしても他人に感染させない機能ばかりでなく、他人も自分も守る機能を求めることが大切だと思います。サブミクロンクラスの飛沫を防御する機能を持ったマスク、これは医療用のマスクでなくても普通のマスクに適切なフィルター(フィルター効果の高い不織布)をつけること、および出来れば紫外線殺菌器を用意するなどいろいろな方法があります。

換気の工夫でも0.5ミクロンのろ過が可能な家庭用空気清浄機(1万円前後)と超音波加湿器(5千円程度で十分)などに投資すること。アクリル板を買って透明の本立て(amazonで購入可能)で両側を挟むことで自作可能、ステイホームで余ったお金と時間をこんなことに使た方が有意義だと思います。

ユバル・ノア・ハラリ氏の「サピエンスとパンデミック」

この対談の中で発言された次の言葉が印象的でした。

● ウイルス・パンデミックに対抗するには団結することが何より大切(国同士がいがみ合って情報交換を妨げていては到底対抗できない)。
● 差別はフィクションだ、差別は団結を破壊する。
● コロナは生態系の破壊から発生する。
● 消滅は絶滅ではない。生態は絶滅ではなく他の種に変化することで持続してきた。
● 自然淘汰で起こる変化は数十億年かかるが、生命工学による種の変化は10年で起こりうる。従って地球規模の解決策が必要だ。

さすが「智の巨人」の言葉はすごいと思いました。