「知らなかった」と云えばそれが免罪符となり堂々とまかり通る風潮の社会は何時まで続くのか。多くの不正は「無知」と「忖度」が結びつき「知性」を排除する。
そして「無知」に加担したほうが楽に、無難に、過ごせるのだ。こんな理不尽な社会はいつかは終わるし、また終わらせるべきだ。


「アベノフタ」とう云うキーワードがネット上で 囁かれるようになったことはご存知か?。国会の議事録に記録された嘘だけでも110回にも及び、それが厳しく批判されることもなくスルーされてきた理由は、まさに「無知」と「忖度」が結びつき「知性」を排除する無言の力が働いたためだろう。これをもって「アベノフタ」と言わずして他意は見当たらない。言ってみれば「太平洋戦争以来、稀に見る壮大な愚民政策」ではなかったのか?。

「アベノフタ」はそう簡単に開けられるものではない。検察が一部この動きを始めたことは大きな進展ではあるが、「アベノフタ」は自民党政治に根深く残っている。「統一教会」の反社会的違法行為について、今でも「知らなかった、若干の関与はあったがそれが政治に影響を与えたとは言えない」としらを切る輩も今もはばをきかしている。

東京オリンピックに関わる不正も今になって検察の捜査の対象となっている。直感的に感じ取ったのだが、門から玄関まで車で入っていく様な豪邸に住む注目の人物は数千万の単位の収賄ではなく億の単位のスケールだろうと推察していたが案の定そうなってきている。


前川喜平元文部科学次官の「本音のコラム」で以下のように述べている。

僕は今でもその団体を統一教会と呼んでいるので、ー中略ー 登記上の名称は2015年までは世界基督教統一心霊協会、今は世界平和統一家庭連合、略称は家庭連合だ。どの名前で呼べばいいか人は戸惑う。

その団体には様々な名前の別働隊がある。天宙平和連合、世界平和連合、世界平和連合、世界平和宗教連合、世界平和教授アカデミーなど名称に平和を含む数々の団体。政界に根を張る国際勝共連合や世界日報、ワシントン・タイムスという新聞、壺や印鑑、朝鮮人参などを売るハッピーワールド社、元の名前は幸世商事だ。新世と云う会社もあった。CARPは学生団体。ピースロード云う自転車イベントも開催し、日韓トンネルも推進する。

その数の多さは七変化や二十面相などというレベルではない。もっともらしくたくさんの名前を使って正体を隠し、寄ってくる者を取り込む。体色变化で相手を騙し、舌を伸ばして餌食にするカメレオンのようだ。
どんなに名前を変えてもその正体はカメレオンだ。そのカメレオンは「私はカメレオンではないウサギに名前を変えた」という。改名が認証されたという。でも僕はそいつをウサギとは呼ばない。


背後に政治の力あった?
という記事は週刊誌にも多く取り上げられている。週刊文春8月4日号、女性自身8月9日号、フライデー8月12日号、などだ。まだ発売中なら読む価値は大いにある。

このサイトの投稿をしばらくお休みしたが、本音を言えば無知という暴力と戦うのは「バカらしい」と思いストライキを起こしていたのだ。歳のせいかもしれないが—。


 

2022年6月27日NHK1ラジオ・あさラジ

「世界の中央銀行の金融政策変更の動き」
日本総合研究所 調査部 主席研究員・河村小百合氏

2012年12月26日に始まった第2次安倍政権において、安倍晋三首相(当時)が表明した「3本の矢」を柱とする経済政策は日銀の金融政策に大きな変化をもたらし、米・ヨロッパの中銀がコロナ対策で行った金融緩和の修正、次の3つの金融政策との差異を鮮明にした。

1.テーパリング
2.金利引き上げ
3.資産縮小

米国の中銀(FRB)は国債の新規買い入れ、つまりテーパリングを3月で終了している。
更に異状なインフレ対策もあり0.5%〜0.75%の利上げを3回にわたり行っている。

ヨーロッパの中銀もこれに合わせテーパリング、利上げを行っている。

先進国の金融政策の常識は次の通り変化している。「コロナ対策等で国債発行を国全体の政策として進め中銀がこれを買い入れたのだから中銀の資産縮小は国全体の責任であり、税を持ってこれを支えるのが当然である」というのが普通となっている。これに対し一切の甘えは許されない。

日銀は以上の常識から全くかけ離れた政策を取り続け、依然としてマイナス金利、ゼロ金利を捨て切れていない。後段で述べるように日銀の資産膨張は甚だしく、しかもリスク資産の比率が多く、引当金を含めた資本勘定が過少であるため、資産縮小は難しくもちろん利上げは債務超過を招く恐れさえある状況だ。

出口のない我が国の金融危機は、国債の先物取引によって更に危機が増幅される事態に直面している。

日銀が引き受けた国債は、外国の先物市場の必然のあおりを受け先物が買い叩かれることで、円にとって高値で買わされる宿命を背負うことになる。当然利上げは不可能となり金融緩和の出口は塞がれるばかりだ。


以上河村小百合氏は元日銀に席を置いた金融政策の専門家だが、かなり思い切った判断をあえて示しておられる。

日本の政治家の経済知識は驚くほど稚拙であり、これは与野党を問わずだ。アベノミクスのツケがいかに大きいか、政府と日銀が10年来進めた超金融緩和の出口が塞がれ円安とハイパーインフレ(スタグフレーション)が目の前に迫っている自覚が全く不足している。

経済原則から言えば、経済危機は年単位で遅れて現れるものだが、日本の金融政策があまりにも世界の動きからかけ離れているため年末までに騒ぎが爆発する恐れが大きい。


日銀の直近の営業報告、旬報の要点項目を紹介しておく。
営業毎旬報告(令和4年6月20日現在)単位は兆円表示とした

国債                    540.531

社債                     8.435
金銭の信託(信託財産株式)            0.407
金銭の信託.信託財産指数連動型上場投資信託    36.765
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)       0.657
貸付金                     142.463

資産合計                  742.285


引当金勘定                                        7.700
資本金                                                          0.0001
準備金                                            3.443

資本勘定合計                                          11.143