” Yattafuri “の大破綻:頭隠して尻隠さず

2022-06-02

ロシアへの経済制裁の効果が疑われる。
欧州連合(EU)は5月30日、ベルギー・ブリュッセルで開催された臨時首脳会議で、ロシアへの追加制裁としてロシア石油の輸入禁止で合意した。

この合意は文字通り" Yattafuri “であって、実効性に疑いを持たざるをえない内容だった。その理由は以下の通り。

  •  ハンガリーの事情を汲み禁輸対象を海上輸送分に限定した。(パイプラインで加盟国に輸送される原油は制裁対象から除外した)
  •  EU27カ国の内、ドイツ・フランス・イタリアなどは原油より天然ガスの禁輸の方がダメージが大きいがこれも抜け穴がある。むしろ国内のエネルギーや食料の価格急上昇で国民の不満が爆発する。
  •  EUが石油の禁輸をした分は非米各国、中国・インドなどでカバーされ、ロシアの売り単価は下がるかもしれないが、量的には大勢に影響はない

最近TVに出てくるいわゆるロシア通専門家に対し公然と異を唱えるコメンテーターが出てきた。「あなた方の希望的観測を聞きたくはなく、事実を知りたいのだ、事実を語ってもらいたい」と注文をつける勇者も出てきた。

物事には反面があり、あまり一方的な主張を押し通そうとすれば必ず反動でブーメランが返ってくる。これは前投稿の「多様性の科学」で学んだことで「多様性を無視するものは多様性からの厳しい反撃を受ける」という警告だと理解している。


次の例も最近出てきた好例なので良く吟味していただきたい。
アゾフスタリ製鉄所でウクライナ軍兵士とアゾフ戦闘員、合計2,439人が降伏 ロシア国防省 CNNの映像はロシア国防省の映像そのものだ。ソース映像と加工されたのが歴然としているTV映像を比べて頂きたい。

この映像は日本のTVでも流されている。ソースはCNN(米民主党御用達)のようだ。

ところがこれは明らかに都合の良いところだけを取って、都合の悪い部分はカットしている。都合の悪いところはどこかといえば、アゾフ戦闘員が所持品の検査を受けている場面だ。検査の過程で服を脱いで上半身裸になっている場面が写されている。(文末の修正なしの動画は、後半に集中して入れ墨が写されているので途中でやめずに見ていただきたい)

なんとウクライナの英雄と称賛されているアゾフ戦闘員(ウクライナ中核正規軍)が入れ墨だらけでナチの紋章などが写されているではないか。それも少数ではない。次々と写されるこの光景はいかにも不都合だろう。これがゼレンスキー率いる精鋭部隊で、長期間よく頑張ったとばかり英雄視されている戦闘員たちだ。

8年前のアゾフ大隊の暴虐を「嘘だ、プロパガンダだ」と言い続けたことこそ「フェーク」だったことになる。修正なしの映像を下記に紹介しておくのでTVで流れた画像と比べてみていただきたい。

        https://www.youtube.com/watch?v=i_rhNCmsEAE